「ミュージカル音楽」という新ジャンルを、

広く深く発信。

BHSは楽譜や専門用語の使用を前提とせず、ミュージカル作曲家たちの意図に辿り着くための場所です。

 

文学や映画などのメディアについて、一般の方向けに比較的専門度の高い解説をする記事や書籍は、よく見かけますね。またクラシック音楽についても、プロからアマチュアまで、同じ解説書を愛読していることがしばしばあります。

 

ところが、ミュージカル音楽については、日本ではプロ向けの資料すらほとんど存在しません。

そのため残念なことに、一般の方向けのものも少ないのが現実です。

 

ことミュージカル音楽に関しては、創る側のスタッフは音楽家だけではありませんから、楽譜などの音楽専門知識に頼らない解説の場がどこかに必要です。BHSミュージカル研究所はこうした理念のもと、作曲家・ミュージカル音楽スタッフの大部胡知が中心となり、「音楽の行間を読む」スキルに特化した講師が集まって結成されました。

 

2018年より、主に一般のミュージカルファン層向けに定期的な講義を開催。楽譜や専門用語の代わりに、生演奏とことば(初期音楽教育で用いる喩えや言い換えを中心に)を使って、作品や作曲家について解説してきました。

 

作曲家の脳内を遡って観察することで、ファンの方は観劇の予習・復習となる、知識をお持ち帰りいただけます。スタッフの方隣接領域の研究者の方はもちろん、それぞれのご専門からの視点を踏まえてさらに議論を活性化させることができます。作曲家の方は、言うまでもありません。過去の書法を実践に反映させる、ダイレクトな入口になります。

 

情報のグローバル化に伴い、ブロードウェイやウエストエンドの情報を簡単に入手できる時代にあって、どんな関わり方であれ、ミュージカルの「知識」に貪欲な方が増えてきているように思います。そうした方々のニーズに応えていくことで、研究団体としての蓄積を重ね、次の時代につなげていきたいと考えています。